カナダの治安って本当は良いの悪いの? 犯罪や危機管理や注意する点等を徹底的に説明

 

 

国土としては、世界各国の中で2番めの大きさを誇るカナダ

原住民族に加え、移民も多く居住する先進国であり、様々な文化・習慣、豊かな大自然が魅力で、留学生や旅行者にも大人気の国ですが、人口的には世界で36番目と、意外と少なめです。

広さの割に人口が少ないからと言って、「治安が良い国」と判断できるのでしょうか。

 

 

 

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カナダの基本的な治安情報

 

治安が良い留学先としても人気が高いカナダですが、在カナダ日本国大使館によれば、全体的に見てカナダの犯罪発生率は日本の5倍とされています。

ということは、日本人からすると、治安が良い留学先とは言い難いものですよね。

ただし、主要60都市をターゲットに、イギリスのエコノミスト誌調査部門、EIUが発表している「2019年 世界の都市安全性指数ランキング」によると、特に人気が高い留学先であるカナダ・トロントは、6位にランクしています。

1位に東京、3位に大阪と、日本の2大都市は、常にトップ10入りしているので、日本から見れば、カナダのトロントも安全性は低く感じますが、世界的に見ると、比較的安心感が持てる都市と言えるのではないでしょうか。

ちなみに、「外務省 海外安全ホームページ」で、その都度カナダの治安・感染症などの情報が確認できますので、ご旅行・留学前のチェックにおすすめです。

 

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カナダで治安が良いとされる地域

 

カナダ国内では、前述した通り、トロントが治安の良い地域としてよく挙げられていますが、他にもバンクーバーモントリオールカルガリーオタワなどの主要都市は、「世界で最も住みやすい都市ランキング」でもお馴染みになっています。

もちろん、治安だけが評価対象ではないことも事実。

それぞれの都市においても、治安が悪いエリアもありますので、どこであれ自己防衛は絶対不可欠ですね。

 

 

カナダの治安について注意しておきたいこと

 

先進国の中では、安全性がトップクラスと言われるカナダですが、日本との違いは多々あるもの。

カナダで治安が悪いエリアとは、一般的に以下の特徴があるとされています。

あくまでも参考に覚えておいて下さい。

 

シェルターが多く分布するエリア

 

カナダでは、人権が重要視されています。

カナダ政府は、どのような状況にある人にも最低限度の生活を保障しており、当然ながらホームレスの人たちも該当しています。

そのため、政府はホームレス専用のシェルターを建設し、無料、またはほぼ無料のような少額で利用できるようにしています。

ただし、こういったシェルター付近では、犯罪率が高い傾向にあります。

ホームレス=高犯罪率というのではないものの、カナダでは残念ながらシェルター付近が高犯罪率という現実は、避けられないようです。

どの国でもあるように、悲しい哉ホームレスを狙った犯罪も多いということでしょうね。

 

大人のための娯楽施設が多いエリア

 

カナダの大都市では、ストリップクラブといった大人のための娯楽施設が多くあります。

こういった施設、その周辺では、お酒麻薬などが絡んだ犯罪も多いようです。

飲酒や麻薬などで興奮気味の人たちが、些細なことから喧嘩になり、周囲を巻き込んでしまうことも多々。

このような付近は、できる限り避けるようにしましょう。

 

ダウンタウンエリア

 

どの国にも言えることですが、やはりカナダもダウンタウンエリアは、統計的に高犯罪率となっています。

特に、大都市のダウンタウンは要注意

その理由には、上記で解説したシェルター娯楽施設人口の多さなどが挙げられます。

 

賃貸料の安さ

 

留学中には、様々な理由から個人で賃貸アパートを探すこともあるかもしれませんね。

その時に注意しておきたいことが、賃貸料の安さ

大都市であれば、賃貸料も高めと感じますが、必ずといっていいほど、賃貸料がかなり安めのエリアもあるのです。

その理由のほとんどが、治安が悪いということ。

治安が悪いエリアは、車の保険料が高いことから、居住者獲得のためには賃貸料を安くする必要があるのです。

他と比べて賃貸料があまりに安いと感じたら、ほとんどの場合、治安が悪いエリアと思っていいでしょう。

 

移住者や難民が多いエリア

 

これも差別的に聞こえるかもしれませんが、移住者や難民が多いエリアは、犯罪率が高い傾向にあることも事実です。

カナダに限らず、他国でもよく言われることですね。

 

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カナダで多い犯罪やトラブルとは?

 

世界的に見れば治安が良い国と言われているカナダ。

とはいえ、犯罪発生率は日本の5倍と報告されています。

ではここで、よく聞かれる犯罪やトラブル、その対策について解説していきます。

 

厳格な銃規制、と同時に増える銃犯罪

 

カナダは、お隣の国、アメリカや他国とは違い、比較的銃規制が厳しい国とされています。

ライセンス取得によって、銃の所持は可能ですが、カナダで使用できる銃火器は一般的に2種類に分けられており、

 

Restricted Firearms(規制されている銃火器)

ハンドガン、その他

Non-Restricted Firearms(規制されていない銃火器)

ショットガンやライフル(種類や長さなどにより規制もあり)

 

となっています。

つまり、所有に関して規制が緩めではあるものの、使用に関しては厳しい法律がしかれている、と言えます。

ハンドガンなどほとんどの銃の携帯は、警察、軍や司法関係などに就いている人以外、認められてはいません。

そういった職業の人以外は、ハンティングや自衛などの目的で所有しており、基本的には自宅で保管しています。

映画やドラマのワンシーンのような、いきなりポケットから出した銃を突きつけられる、という状況は、カナダにおいて日常的ではないと言えるでしょう。

とはいえ、犯罪者は予測不能なことをするものですから、絶対に安全とは言い切れないことを覚えておきましょう。

特に、大使館の報告によれば、夜間に刃物や銃火器で脅され、所持品を奪われるという事例も発生していることは確か。

アメリカからの銃密輸も常に問題視されており、銃犯罪も増加しているようなので、夜間に一人で出かける、人通りが少ないストリートなどを利用するなどは、絶対にNGです。

 

外国人や留学生はスリや置き引きに要注意

 

カナダで、外国人旅行者や留学生が特によく被害に遭うという犯罪、トラブルが、スリ置き引きです。

これはカナダに限らず、どの国にも言えることでしょう。

私も現在は日本国外に居住していますが、日本からの留学生や旅行者が、このような被害に遭ったという話は、身近でよく聞きます。

日本では、荷物などを椅子に置いて席を確保する行為が普通のことかもしれませんが、カナダなどの外国では、絶対にNG行為ですね。

最近でも知り合いの日本人旅行者から、カフェで携帯を充電したまま手を洗いに行き、数分後に戻ってきたら、携帯と充電器は既になかった、と聞きました。

このようなことがないように、財布や現金、クレジットカード、ラップトップ、パスポートなど、貴重品は必ずどれほど僅かな時間であっても常に携帯することが鉄則です。

それでなくても、日本人は既に狙われている、狙いやすいと思われていると言って過言ではありませんから、最低でも、

・多額の現金を持ち歩かないこと

・バックパックは切られて中を盗られる心配があるため、注意すること

・携帯に気を取られたりして、周囲に対し注意散漫にならないようにすること

・貴重品は常に携帯しておくこと

・バスや電車内でのスリも多発、常に注意すること

などは厳守しましょう。

 

マリワナ(大麻)などにも要注意

 

2018年の10月、日本では危険薬物というイメージを持つマリワナを、カナダでは嗜好品として合法化されています。

ということは、留学などでカナダに滞在している人たちにも、入手しやすい状況になっているかもしれません。

私が現在住んでいる国でも、マリワナやヘロインなどドラッグが問題視されていますが、同時にその犯罪ビジネスを減らすため、合法化する地域も増えてきています。

とはいえ、その薬物を使用した人による犯罪が増えているので、カナダでも同じことが言えるはず。

そういった薬物を使用している人とは、関わらない方が賢明です。

また、その人の体調などによっては、薬物による副作用が強く出ることもあります。

元々、身体に悪影響を及ぼす薬物ですから、言語障害、学習能力の低下、記憶障害などの危険性もあるもの。

さらに、日本の大麻取締法では、日本国外であれ、大麻の所持・栽培は犯罪と定められているため、このような誘いには絶対にのらないようにしましょう。

 

車上荒らし

 

車上荒らしも多くあります。

私が住んでいる国でも、車上荒らしはよく聞く犯罪です。

ちょっとした余談になりますが、かなり昔、現地の友人とショッピング中に、友人がキーを車に残したまま駐車場を後にしたことがあり、警察官である、友人の旦那さんに来てもらったことがありました。

彼は上着の内ポケットから小さな包みを出し、その中にある警察官専用の小さなツールを使って、とても簡単にドア内側の鍵を開けてくれたのです。

今でこそメーカーが遠隔操作で鍵を開けてくれますが、その当時はそういったハイテク機能はなく。

彼の話では、警察官専用のツールがなくても、キーなしで簡単に開けられるということで、車上荒らしや車の盗難は手っ取り早い犯罪とのことでした。

それはカナダでも当然のこと。

多少の予算を必要としてでも、車には盗難防止措置を取る、人目が付きやすい駐車場を利用するなどの対策を重視しましょう。

 

レンタカー・賃貸契約などでの詐欺

 

シェアハウスなどで居住者を募集し、ディポジットとして高額請求をした後、そのお金とともに消えてしまうという、テナントをターゲットにした詐欺が増えています。

シェアハウスなど賃貸契約の際には、必ず契約書をチェックし、大家さんだからと簡単に信用してしまうことは避け、クレジットカードや個人情報なども気軽に渡してしまわないようにしましょう。

そして、レンタカーの利用にも、支払い時は要注意

事前に信頼できるレンタカー会社をチェックしておくことが必要です。

カナダでは、レンタカーの契約時に、クレジットカードで金額が未記入のレシートにサインさせられ、後に契約時以上の多額請求がされたという事例がよく聞かれます。

昔と違って、クレジットカードでの支払いも、詐欺がされにくくはなっているものの、使用履歴や金額はこまめに確認をするようにしましょう。

 

性犯罪

 

女性はもちろんのこと、男性を狙った性犯罪にも要注意です。

学校やバーなどで知り合いになったからと言って、すぐ2人きりになったり、誘われるまま自宅についていったりすることはNG。

近年では、国内外関係なく、出会い系マッチングアプリで見知らぬ人との出会いがとても簡単にできるようになっていますが、安易に信用してはいけません。

性犯罪は、被害者が公にしづらいということもあり、泣き寝入りが多いようです。

つまり実際には、かなり多くの被害があるということ。

常に予防線を張った正しい行動を意識しましょう。

 

テロやデモなど

 

近年、地域によっては、特定の移民や宗教に対して批判的である団体が、その活動を活発化させています。

カナダ国内でも、過去には既に、イスラム過激派とされる人物が起こした事件や、イスラム教礼拝堂での襲撃事件も発生しています。

また、日本のクジラ・イルカ漁に対する抗議のデモも各地で計画されることもあります。

抗議デモは、その規模にもよりますが、総領事館などの警告により、実行される日時や場所がわかっている場合もあるので、その場所には近づかないようにしましょう。

テロデモなど、カナダでは度々起こることとは言えないものの、その時々の世界情勢によって、カナダでの状況も変化するものですから、十分に注視しておくことが大切です。

 

他のトラブル

 

治安とは直接関係のないことに思えますが、広大な自然も大きな特徴であるカナダでは、野生動物による被害もよくあります。

特に、カナダのアウトドアでは野生動物に遭遇することも珍しくありません。

私もカナダには何度も行ったことがありますが、リスやうさぎ、鹿など、日本ではそう頻繁には見ることがない動物をよく目にしましたし、場所によっては大きな肉食動物に出会うことも。

珍しさから写真に収めたいと近づいたり、触ろうとしたりすると、命の危険にもなりかねませんから、絶対に要注意。

しかも、野生動物はライム病といったヒトに感染する病原菌を持っている場合もあります。

ヒトだけではなく、野生動物保護のためにも、自分勝手なことは避けなくてはいけませんね。

また、日本とは違った気候によるトラブルにも注意したいもの。

日本と同様、四季折々の州も多くありますが、極寒で有名なケベックやエドモントンなどでは、気温がマイナス40℃まで下がることもあります。

逆に、トロントやモントリオールなどの夏は、脱水症状や熱中症のトラブルがよく聞かれます。

山の高さによっても気温は大きく違ってきますし、服装や水分補給は事前に十分な対策を。

 

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カナダでのトラブル対策・予防策

 

比較的治安が良いエリアにいるからと言っても、必ずしも犯罪や何らかのトラブルに巻き込まれないとは言い切れません。

実際に、近年でも留学生など日本人がカナダで事件の被害者となったこともあります

そのようなことにならないためにも、事前の予防策その後の対策を心しておきたいですね。

 

防犯対策・トラブル予防策まとめ

 

・夜間の独り歩き、人通りの少ないストリートや地域は避け、賑やかな場所、人通りが多いストリートを利用する。

・多額の現金や貴重品を持ち歩くことを避ける(ホテルではセーフティボックスの利用がおすすめ)、また、カード社会のカナダでもあるため、渡航前にクレジットカードを発行することが、IDにもなり、おすすめ。

・パスポートの取り扱いには注意し、念の為事前にコピーを取っておくこと。

・荷物の持ち方には十分注意し、携行品や財布の中身などをむやみに見せたりするなど、犯罪を誘発しない

・空港やホテル、レストラン、ショッピングなどで、支払いの際に荷物を床に置いた瞬間に、置き引きに遭うこともあり、たとえ高級ホテル・レストランであれ、僅かな間であれ、絶対に油断はしないこと。

・喧嘩や強盗などに巻き込まれる恐れもあるため、お酒の飲み過ぎにも要注意

車両は右側通行であり、地域によっては赤信号でも車両の右折が認められているため、歩行中は十分に注意すること。

・面識がない人、知り合って間もない人を安易に信用しないこと、車に同乗したり、勧められた食べ物・飲み物を口にしたりしないこと(薬を入れる犯罪もよく聞きます)。

・車の利用では、盗難防止、車上荒らし防止対策を怠らないこと、特に貴重品などを車内に残さないようにすること。

・カナダへ行く前には、必ず海外保険に加入すること、加入の際には、契約内容をしっかりと把握しておくこと。

 

在留届の提出

 

日本では、3ヶ月以上の海外滞在者に対し、領事館への在留届提出を義務付けています。

その提出により、トラブルや犯罪に巻き込まれた時に、相応の対応をしてもらえるとのこと。

デモなどの治安情報も、メール通知によって事前に知らせてもらえるため、長期滞在者は必ず在留届を提出しておきましょう。

各地域にある総領事館のホームページから登録可能です。

 

警察などカナダの緊急連絡先

 

まずはやはり、状況をしっかりと把握した上で、警察や消防署、救急への緊急連絡先911に問い合わせましょう。

ただし、救急車やレスキューなどの要請は有料、しかも高額になりますから、海外保険に加入する時に、契約内容に含まれているかどうかをチェックしておきましょう。

ちなみに、英語に自信が持てない人は、「Japanese, please」と伝えれば、日本語が話せる人に繋いでくれる場合もあります。

また、大使館総領事館など、カナダでの日本人専用緊急連絡先も要チェック。

ちなみに、海外安全ホームページに地域によるそれぞれの連絡先が紹介されていますので、渡航前に控えておくことをおすすめします。

 

警察への被害届提出

 

もちろん、トラブル・犯罪に遭った場合、警察に被害届を提出することも義務付けられています。

近くの警察署へ出向き、被害証明書の取得を行いましょう。

ちなみに、パスポートはもちろん、クレジットカードなどを再発行する際には、この証明書が必要となります。

 

留学の場合はエージェントにも連絡を

 

留学の他、個人の旅行以外では、エージェント旅行社の担当がいるはずですから、トラブルに巻き込まれた場合に、まず連絡してみることをおすすめします。

特に、留学でのエージェントでは、24時間対応の受付現地のサポーターなど、留学中に関わる多くのサービスが提供されているはず。

また、留学先である学校のスタッフに尋ねるのもいいでしょう。

移民や留学生に慣れているスタッフが多いことから、トラブルの対処法など、経験豊富と言えます。

 

日本にも連絡をすること

特に、クレジットカードの盗難に遭ってしまった場合は、すぐにクレジットカード会社へ連絡し、カードを止めてもらうなどの対処を伝えましょう。

 

 

海外でトラブル・犯罪に遭っただけでも心細い思いをするものなのに、カナダも当然、日本とは違った法律があり、地域によっても対応の仕方が違うなど、戸惑うことが多々あるかもしれません。

カナダが比較的治安の良い国とはいえ、日本ほどではありませんし、日本人旅行者は海外で既に狙いやすいターゲットとされています。

日本にいる時よりも危機管理能力を高く持ち、トラブル知らずで安全なカナダを楽しみたいですね。

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