カナダの食事の特徴と日本の食文化との違い【食事内容や材料等も説明】

 

 

移民がとても多く、多文化・多慣習の環境に恵まれたカナダは、日本にとっても大人気の留学先とされていますよね。

中でもバンクーバーは、ハワイのようにアジア人がとても多いため、日本人がいても違和感が持たれることもないほど。

とはいえ、やはりカナダという異国ですから、文化や習慣、人とのコミュニケーションなど、日本との大きな違いを理解し、順応していくことも忘れてはいけませんね。

ということで、今回はその中でも、カナダの食事について、カナダと日本の食文化の違いについてなどをお伝えしていきます。

 

 

カナダと日本の食文化の違い

 

留学や旅行などでどの国に訪れようと、食欲を満たす食事については、誰もが気になるもの。

こちらでは、カナダでの食事の特徴日本との食文化の違いについて、食事内容なども含め、ご説明していきます。

 

カナダの食習慣

 

日本の食習慣と言うと、朝からしっかりと3食を摂取、しかも栄養的にもバランスの良い食事を、朝から調理することが一般的でしょう。

もちろん、日本でも現代人は、欧米的な食習慣を好んでいる人が増えているかもしれませんね。

カナダでも、朝からしっかりとご飯を食べておくということはあまりなく、朝食にはシリアルやオートミール、トーストや、人によっては卵料理、オレンジジュースやコーヒーなどと、調理時間もそれほど必要とはしない軽食がほとんど。

どの食事でも、日本のようにきっちりとキッチンで調理時間を費やし、手がかかった料理をテーブルに毎日出すことは、滅多にないと言えるほどで、日本の一般家庭と比べると、外食やテイクアウトの頻度も多めです。

 

地域により大きく違う食文化

 

ご存知の通り、カナダは先住民に加えて、移民がとても多い国です。

そのために、地域によって食文化に大きな違いが見られることも魅力ですね。

例えば、バンクーバーだとイギリス移民が多いこと、海に面した地域であることから、イギリスの伝統料理であるフィッシュ&チップスや、牡蠣がとてもポピュラーですが、モントリオールではそれほどでもありません。

モントリオールは、比較的フランス移民が多いこともあり、フランス料理に加え、ケベックの伝統的な肉料理がよく見られます。

スモーク肉は特に有名ですね。

 

種類豊富なレストラン

 

移民大国のカナダですから、日本食は当然ながら、中華料理、ベトナム料理、フランス料理、イタリア料理など、バラエティ豊かなレストランが多く、様々な料理を楽しむことができます。

またカナダには、移民を含め、宗教上の理由や健康志向、動物愛護といった観点から、肉類を食さないベジタリアンをベースにしている人たちが多いために、ベジタリアン料理をメニューに加えているレストランも珍しくはありません。

また近年では、ベジタリアンとはまた違った、卵製品なども一切食さない完全菜食主義、ヴィーガンが増えていることから、ヴィーガン料理をメニューにしているレストランや、ヴィーガン料理専門のレストランもよく見られるようになっています。

 

コーヒー好きが多い

 

カナダの人たちは、コーヒー好きがとても多く、チェーン店やオリジナルのコーヒーショップを至るところで目にします。

コーヒーの値段は日本よりもお得なので、コーヒー好きな日本人には、様々なコーヒーショップを試してみることもおすすめ。

お気に入りコーヒーが見つけられること間違いなしですよ。

ちなみに、「カナダのお土産~飲み物系」でもご紹介しているコーヒーショップは、コーヒー好きに是非とも試して頂きたいです。

 

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日本食ブーム

 

近年、カナダの食文化で健康志向が強まりつつあることも手伝ってか、ちょっとした日本食ブームになっています。

都会では特に、日本食レストランや日本の食材が買えるスーパーも増えていて、少々割高ではあるものの、日本食が手に入りやすいと言えます。

また、スーパーではオーガニックセクションも多く見られ、健康的な食生活への意識が高まっていると言えます。

 

カナダの主食、「メープルシロップ」

 

カナダには多くの伝統料理、家庭料理がありますが、中でも主食とされるほどの強い存在を保っているものといえば、やはりメープルシロップですね。

カナダの国旗(メープルリーフ旗)に配された葉でお馴染み、サトウカエデの樹液から作られるメープルシロップは、全世界で手に入るメープルシロップの約70%がカナダのケベック州産とされています。

メープルシロップ大国のカナダは、当然ながらメープルシロップの輸出量でもトップです。

シロップは採取時期が後期になるほど色濃くなり、糖分の含有量も違ってきますから、味わいにも変化が表れます。

採取時期が早期で色が薄めのメープルシロップから、ゴールデンアンバーダークベリーダークなどと大きく分類されていますが、お土産などで無難といえるタイプは、アンバーですね。

ベリーダークになると甘味が少なくなるため、肉や魚料理に適しているとのこと。

日本では、メープルシロップというとワッフルやパンケーキなどのスイーツに使うイメージが強いですが、カナダではスイーツ以外にもソーセージやベーコンにかけたりして、多くの料理に使われています。

カナダに多くあるメープルシロップ農場の中には、見学を可能としているところもあるので、カナダの象徴とも言えるメープルシロップについて知識を深める時間を楽しむのもおすすめです。

 

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カナダのソウルフード、「プーティン」

 

健康志向の人が増えているとはいっても、カナダのソウルフードと言えば、「カナダの主食や一般家庭料理ってどんなものが食べられている?」の記事でもご紹介しましたが、やはり高カロリーなファーストフードのプーティン

フライドポテトにたっぷりのグレイビーソースとチーズをプラスした、ケベック州が発祥であるカナダの伝統料理です。

各家庭での手作りはもちろん、ファーストフードのチェーン店でもリーズナブルにオーダーが可能です。

日本のソウルフード、お味噌汁とは何もかもが違うプーティンですが、厳寒の時期が長いカナダでは、親しまれている料理ですね。

 

四季折々の食材が豊富

 

国によっては、四季折々の食材を輸入に頼るしかないという状況もあるようですが、広い国土のカナダでは、様々な野菜や果物を生産していますから、旬の食材にとても恵まれています。

大きな都市に行くと、地元産の食材が数多く並ぶファーマーズマーケットもあり、新鮮な野菜や果物などの食材を手に入れることができます。

また、新鮮な魚介類も豊富。

高級品のロブスターも、カナダにおける代表食材の1つですから、身近に感じられるほど。

ただし、やはり現地でも高級な食材ではあるので、お祝いなど特別な日に食すことが多いですね。

春から夏にかけての旬の時期には、ファーストフード店でもロブスターを使ったメニューを出すこともよくあるそうです。

 

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カナダでの食事におけるマナー

 

カナダの食文化を理解するには、食事のマナーについての知識も吸収しておく必要がありますよね。

カナダでの食事のマナーにも、日本との違いが多く見られます。

「郷に入っては郷に従え」というように、それぞれの国でのマナーを厳守してこそ、日本人としての良さも強調できますから、最低でも以下のマナーを心に留めておくようにしましょう。

 

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音を立てる食事はNG

 

まず最も大きな違いとして挙げておきたい点は、カナダで麺類やスープなどの食事をする際に、音を立ててはいけない、ということ。

食事中に口元で周囲が気になる音を立てる行為は、カナダに限らず多くの国でマナー違反とされていますから、要注意です。

 

外食時に気をつけたい服装

 

ドレスコードを求めている高級レストラン以外では、カジュアルな服装でも構いませんが、ドレスコートがなくても星付きのレストランであれば、カジュアルフォーマルな服装を心がける方がいいでしょう。

男性ならスーツである必要はありませんが、ジャケットは羽織りたいところ。

女性もフォーマルなドレスである必要はなく、スカートやパンツ、ワンピースなどにジャケットやカーディアンなどを着用すればOKです。

日本ほど、ディザインがしっかりとしたドレスやスーツを着ている人はそれほどいないので、そういった格好がかえって場違いになることもあり得ます。

ただしお店によっては、スニーカーやスポーツウェア、ダメージジーンズ、ビーチサンダルやミュールなど、カジュアル過ぎるスタイルでの入店を拒否したり、お客が求める満足度の高いサービスをしてくれなかったりするため、注意が必要です。

 

レディファーストを注意すること

 

今の時代、レディファーストがかえって性差別になっていると訴える女性がいることも事実ですが、やはり海外でレディファーストは基本中の基本。

レストランなどでも、男性がまず扉を開けて女性を店内へと促し、座る順序も女性が優先です。

そして、優先された女性は、お礼を言うことが当然ですね。

 

チップの支払い

 

海外では、レストランやホテル、美容室などを利用した時に、その従業員からサービスを受けたお礼に、任意で支払うチップの習慣がよくあります。

基本的に任意での支払いとはいえ、カナダやアメリカなどでは、チップの支払いが外食時のマナーと言えます。

それは、チップが基本的に支払われる職種の収入が、比較的低めに設定されていることが多く、お客からのチップがとても大切な収入源になるからです。

では、カナダでの食事におけるチップ事情を詳しくご説明しておきましょう。

まず、レストランやバーですが、一般的に合計額に対して15~18%のチップを支払います。

ただし、何か特別なサービスをしてもらったり、高級店などで高クオリティなサービスを受けたりした際には、20%以上のチップを支払うこともあります。

逆に、通常のサービスさえも受けられなかった、とにかくサービスが悪かったという場合には、10%のチップを支払うことも。

バーなどでドリンクを頼むごとに支払いが必要となるケースでは、ドリンクの値段によってもまた違いますが、直接バーテンダーに1~3ドルを支払いましょう。

バーによってはTip Jar(チップジャー)という、チップを入れるためのジャーを置いている場合もあるので、その場合はそちらに入れるといいでしょう。

また、団体客や観光客が多い地域のレストランでは、既にService FeeService Chargeとして、チップを含んだトータルで伝票を作成していることもあり、その場合はチップをさらに支払う必要はありません。

そして、中国系のカジュアルなレストランや、バイキング形式のレストランなどで、サーバーが通常のサービスまでもする必要がない場合は、10%程度のチップでOKです。

さらに、同じくレストランであってもテイクアウトの場合、ファーストフードやフードコート、コーヒーショップなどであれば、チップの支払いは不要です。

ですが、そういったお店にも通常はチップジャーが置かれているので、特別なサービスを受けた場合には、自身で決めた額のチップを入れてあげると良いでしょう。

他にも、ピッツァやケイタリングなどのデリバリーでは、配達をしてくれた人にチップを直接手渡します。

これもオーダーしたトータル額によりますが、ピッツァであれば2~5ドル程度が適切です。

ただし、ケイタリングなどでトータルに宅配料が既に入っている場合もありますから、その時はチップの手渡しは不要です。

当然、ホテルのルームサービスでもチップは必要になりますが、レストランと同じく、トータルの15%程度を、立ち去る際に手渡ししましょう。

ちなみに、ホテルでは、宿泊費としての伝票に、サービス料として書かれていることが多々ですから、チップもそこに含まれているのだろうと、ベッドメイキングなどでは特に、チップを枕元に置くこともしない宿泊客が多いようです。

ですが、伝票にあるサービス料とはホテルからの通常のサービスに対する料金と考え、ルームサービスやベッドメイキングなど、その都度チップを手渡す、枕元に宿泊中の毎朝チップを置いておくということは、心がけておきましょう。

 

アイコンタクトを重視

 

これは、日本人にとってなかなか理解しづらいことかもしれませんが、カナダの広いレストラン内であっても、サーバーを呼ぶ際に、日本では普通に行われる行為、大きな声で呼んだり手を上げたりすることが、カナダではマナー違反になるので要注意。

その代わりに、アイコンタクトでサーバーに来てもらいます。

 

時間厳守

 

これは、食事に限らず、映画や友人宅、ディナーパーティなどに誘われた時で、「○時に来て」と言われた場合、遅くても早くてもいけない、その時間にピッタリ到着することが重要です。

特にディナーに呼ばれた時などは、遅くなってはお料理が冷めてしまうこともあるし、早すぎたら相手が準備中で急かせたように思われるかもしれません。

英語ではよく、「粋な遅れ方」という感じで、「Fashionably late」などと言い、時間に遅れた理由として、ドラマティックな遅れ方をワザとした、と悪びれた様子もない態度をしますが、これはそういったことも許されるような間柄であることが第一の条件と言えるでしょう。

基本的なマナーとしては、時間通りに到着することがベストです。

 

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食事の準備・片付けのお手伝い

 

食事に招待されて早く着いてしまった場合、ホームステイをしている場合など、ゲストとはいえ、食事の準備や後片付けをお手伝いすることは当然です。

まずは何かお手伝いすることはないかと伺ってみて、ホストの指示に従いましょう。

食事後も、邪魔にならない程度に後片付けをお手伝いすることがマナーです。

 

食事をするタイミング

 

テーブルについて食事をスタートさせるタイミングは、ホストに決定権があります。

基本的には、ホストが食べ始めてから皆の食事がスタートします。

ちなみに、日本で食前に言う「頂きます」という表現は、英語にはありません。

特にクリスチャンなど、家庭によっては神への食前の祈りを言うことで、食事の始まりを表しますが、それ以外では何も言わずに食べ始めるか、作った人やホストが「さあ、食べましょう」などと言って始めることが多いです。

 

食事中の手に要注意

 

日本でも言われていることですが、カナダでもテーブルに肘をついたまま食事をすることはNGです。

また、食事のマナーには、大きく分けてアメリカ式とヨーロッパ式があり、違いも多くあるのですが、ヨーロッパ移民が多いカナダでは、食事中は両手を必ず見えるようにしておく、ということも基本とされているようです。

例えば、フォークを持っていない片手を膝の上に置いておくこともNGです。

 

食べ物を少し残すことはOK

 

いきなり余談ですが、私と日本人ではない夫も、それぞれのプレートに食べ物を残してしまうことは嫌いな方です。

ですが、多くの国で、最後に一口だけ残す、ということがテーブルマナーとされていたりしますよね。

全て食べ切ることが、かえって食い意地がはっているように思われるとかどうとか。

日本人としては、食べ物を粗末にしたくはないと言いたいところですが、カナダでも出された食事を全て食べる必要はないようです。

嫌いなものがあれば、ホストに言ってもOKですし、完食しておかわりを聞かれたら、無理せずにお断りしてもOK。

とにかく、残してもOKですが、少しだけ、というところがポイントです。

大量に残してしまうことは失礼に当たります。

 

“Excuse me”の大切さ

 

食事中は当然ながら、食事以外でも、思わずくしゃみやゲップが出てしまった時などには、周囲を不快にさせてしまったわけですから、必ず「Excuse me(失礼しました)」と謝罪を口にすることが重要です。

また、皆で食事をしている時には、先に食べ終わったからと席を立つことはマナー違反。

どうしても外せない用事がある、手を洗いたいなど、席を立ちたい場合には、ホストに一言、「席を外してもいいでしょうか(May I be excused?)」などと断りを入れることが大切です。

ちょっとしたことですが、英語で誤解を受けることも多いものですから、「ホームステイでのトラブル予防を」という記事も、是非参考にしてみて下さい。

 

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世界中で様々な問題があるものの、多くの移民を受け入れることを政策としているカナダは、マイノリティが暮らしやすい国と言えます。

とはいえ、文化・習慣の違いは誰にでも感じられるもの。

ちょっとした気の持ちようで、トラブルを避けることは可能です。

まずはその違いを理解して、その国と国民への尊重心を持つことを心がけましょう。

 

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