転職するデメリットとは?
何事にもメリットとデメリットはつきものですが、転職についても、やはりメリット・デメリットを考えておきたいもの。
こちらでは、一般的なデメリットをご紹介していきます。
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退職金などが不利になってしまう
特に企業年金や退職金は、勤続年数が増えるほど有利になるシステムです。
つまり、定年までに自己退職をすれば、そちらは全てリセットされてしまうわけです。
勤続年数により退職金額が変動しますから、大卒から続けて定年退職となれば、退職金を最も多く受け取れるということが基本です。
つまり転職の時期は、歳を重ねるごとに退職金を不利にしてしまうということ。
さらに、年金などについても、転職の際に加入漏れや未加入期間があれば、その分は支給されないことになってしまいます。
もちろん最近では、そういった制度を変更し、「前払い退職金」や「確定拠出年金」という制度を採用する企業も増えてきているようです。
・前払い退職金…退職金制度を廃止し、その分を月給にプラスして支給
・確定拠出年金…掛け金を毎月積み立てて、その分を運用しておく
このような制度を採用している企業であれば、勤続年数は関係なく、将来の備えが可能になります。
福利厚生などで不利になる
例えば、早期退職、有給、株式などにおいて、勤続年数に関連している制度もあり、長く勤務している人ほど有利になるシステムが基本になっています。
さらに、給与はもちろん、賞与にも反映されますね。
支給には四半期毎の評価をベースにすることが多々ですから、途中入社となれば、満額での支給にならないこともよくあるのです。
また、退職後すぐに転職できればいいのですが、空白期間があれば、その間は収入がゼロということに。
自己都合による退職は、失業保険の支給までに、待機期間として3ヶ月を要しますから、ある程度生活には困らない経済的余裕がなければいけません。
かといって、転職先を早急に決めたいばかりに、それほど興味もないような企業を選んでしまえば、まさに本末転倒。
転職はその時期やタイミングなどによって、経済的なリスクをも高めてしまうことがあると、心しておきましょう。
問題の改善になるとは限らない
現職場での待遇面や人間関係など様々な不満が積もった結果、転職をしたとしても、転職先でそれらの問題が一掃されるとは限りません。
求人票の内容と実態には違いがあることも多々ですし、転職先での人間関係にしても、やはり勤務を続けてこそ自分に合っているかどうかの判断がつくものです。
あまりにネガティブ思考なまま転職活動を行うのもいけませんが、最悪のケースとして、転職前の職場よりも厳しい状況に陥る可能性も考えられると、心しておくことも重要ですね。
さらに転職先では、人間関係のみならず、実績・評価、信頼などと、一から構築することになります。
もしかしたら、重荷を感じ過ぎて、以前よりもストレスが強まることも考えられます。
希望ばかりを膨らませていても、想定内ではなかった新たな問題が起きてしまうリスクもありますから、現実的にそれなりの覚悟はしておきましょう。
人事評価が一からし直しされる
転職先へは、それまでの人事評価が引き継がれることはありません。
自身の能力、意欲と信頼性など全てを認めてもらうためには、一からのスタートになるわけです。
新たな環境にて新たに評価を受ける、言わば新入社員と同様のストレスを与えられることになるのです。
大企業では、入社年次の換算による「換算同期」のベイシックなレベルからスタートになることが多々ですが、実際の評価よりも少し低めにされていること、年次換算の際に数年分を差し引かれていることもよくあるようです。
また、昔ながらの方針に基づいている大企業であれば、やはり生え抜きを優先する傾向が根強く、転職者にとって将来的な昇進が難しいといった壁を感じることも、珍しくはありません。
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資格保持者よりも即戦力
履歴書や面接での自己PR面では、採用する側としても資格保持などから能力判断することが多々ですが、実際には資格よりも業務上での能力、即戦力が求められています。
資格は応募者の能力を推定するデータの1つに過ぎませんから、資格保持者が有利という期待は持たない方がいいようです。
希望の仕事が確保できるとは限らない
会社によって、仕事の量、責任範囲は違ってきます。
以前と違って、転職先では人員不足などの理由から、幅広くこなさなければいけない業務を任されることもあるのです。
これは転職して初めて知ることの1つです。
さらには、物事に対する思考、方針も企業により様々。
想定していたとはいえ、あまりの違いにより強いストレスを受けてしまうことも考えられます。
社会的な信用の低下
もし不動産や車の購入を考えている場合、転職後であれば、ローンなどの審査が通らない可能性が高まります。
ローン審査で重要とされる要素は勤続年数であり、最低勤続年数は一般的に2~3年以上とされています。
この最低勤続年数を満たしていなければ、審査に通ることは難しいと考えていいでしょう。
ただし、既に十分な年収であること、勤め先が有名企業であることなど、ある程度の条件が満たされていれば、転職の直後であっても融資可能と判断する金融機関もあるようです。
とはいえ、不利になる可能性の方が高いので、融資を受けたいと考えている場合は、転職前にその審査を済ませる方がいいでしょう。
時にはメリットがデメリットになったり、実際に働いてからわかることがあったりと、まさに転職はギャンブル感覚ではありますが、だからこそこの転職に間違いはなかった感じられるよう、事前に多くの情報とリサーチから十分な想定と覚悟をしておきたいものですね。
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転職するメリットとは?
不満が高まりつつも現職場に残るか、転職をするか…どちらにしても安心感が持てない気がして、長期の間悩む人も多いことでしょう。
とりあえず転職のことも考えずに辞めてしまったり、転職せずに現職を続けた数年後になって、あの時転職すべきだったと、結局後悔だけが残ることも。
転職するかしないかによって、自分の将来は左右されるのですから、やはり慎重に考えなくてはいけませんね。
そのためにも、転職によるメリット・デメリットを知っておくといいでしょう。
転職は、将来的な向上を目指すべく、実行されるべきこと。
まずは一般的なメリットをしっかりとおさえておきましょう。
職場での待遇を向上
転職を決心する理由には、現職場での待遇に不満を感じるからということが多いのではないでしょうか。
例えば、残業が多過ぎる、休日出勤を避けたい、交渉をしたものの待遇改善は一向にされないなどとなれば、自分の希望に沿うような職場に転職し、不満解消となることが、大きなメリットと言っていいでしょう。
とはいえ、企業の求人票では、出来る限り多くの優秀人材から応募を受け付けるために、誇大広告的な内容を出すことも少なくなく、後々実態と違うと感じることもありますから、転職先選びも慎重にしなくてはいけませんね。
気持ちを新たに就業できる
長らく同じ職場にて、いつもと変わらないメンバー達と、同じく変わらない仕事を続けていれば、刺激はなくなり、まさにマンネリ化、自分自身の意欲、向上心も失ってしまうことがあるでしょう。
そのような状況の打開には、やはり思い切って転職することがオススメなのです。
新しく入った職場では、新鮮な心持ちで仕事をスタートすることができ、例え転職前と同じような仕事に就いたとしても、環境の変化だけでモチベイションが上昇するものです。
また、業務フローも変わることで、新たな発見に直面することもあるかもしれませんから、スキルアップに繋がることにもなるのではないでしょうか。
方向性への追求
自分が将来的にどの位置にいたいか、何をしたいのかという方向性を追求するからこそ、転職をするわけです。
もちろん、企業側としても、そのエネルギーと専門性を重視して採用を決定しますから、理想的なキャリアの構築に繋がりやすいというメリットは大きいでしょう。
不平不満を感じつつも現在の職場に残っていたら、スキルアップどころか、思わぬ異動を命じられることもあり得ます。
同じ社内で、自ら望んでもいない部署や業種への異動、地方への転勤などは、残念ながらよくあるお話です。
自分が希望する業務や方向性などを追求し、転職を行えば、キャリアの構築、ストレスの緩和に繋がるのです。
新たなポテンシャルへの展望
同じ職場で長年勤務していると、その会社における将来性を垣間見えてくるもの。
それが明るく見えるのならまだしも、全く見えない、不安しか感じないとなれば、自分自身の仕事への意欲もスキルアップも望めません。
そこで、自分のスキルを十分に活かせる職場や、自分がしたいことを実現できる職場へ転職できれば、明るい将来性に期待が持てるのです。
人事評価のリセット
新たな職場にて、自分自身を一からスタートさせることで、人事評価も一新することが可能です。
入社から同じ職場で長く続けていると、最初の人事評価が付きまとい、将来性に限界が見えることも多々。
転職先としては、新たな人材をまず履歴書に記された資格などから判断するだけですから、将来性については、今後の働きぶり、義務感・責任感の強さで評価してもらえるわけです。
転職によって再スタートできれば、転職前の人事評価を一切気にすることなく、リフレッシュした気持ちで仕事に打ち込めることでしょう。
収入アップの可能性
待遇に不満があった企業で働き続けていた場合、転職により収入が増える可能性も高まります。
実際、転職に際しては、転職先から給料の提示をして頂けますから、その提示額によって転職する人も多いことでしょう。
福利厚生の改善
例えば、転職前と転職後が同じ年収であったとしても、転職先では転職前の職場とは違って休日出勤が一切ない、土日は必ず休み、残業もないなどとなれば、実質的な収入アップということに。
そして、プライベートな時間が増えれば、新たな知識・技術・資格などの習得に費やしたり、趣味を通してストレスを解消したりと、自分磨きにもなるのではないでしょうか。
それがまた、自分自身のスキルアップに繋がるものです。
転職活動では、つい給与面を重視しがちですが、保険のことなど福利厚生についても、しっかりと確認することが必要です。
人脈の構築
当然ながら、転職によって新たな出会いが生まれます。
様々な人との出会いから、自分自身の知識や視野をさらに幅広く持つ可能性も高まるものです。
効率的な経営の学習
企業としての目的は、売上アップ、規模の拡大というところでしょう。
ただし、その経営方針、手法は会社により様々。
転職によって、そういった違いを知ることができ、転職前と転職後で、収益の仕方、人材の配置などを比較・理解しながら、より効率的な経営の方法について学べるようになります。
自分自身を理解しながら、将来性、可能性、方向性を追求し、正しい転職をすることが必要です。
そして、率直・意欲的に仕事をすることで、他にも様々なメリットを得られるものです。
まずは自分自身がどうありたいのか、どのような業務をしたいのかなど、希望を明確化し、転職活動をするようにしましょう。
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