転職の方法には、これまでに挙げてきた「転職サイト」や「転職エージェント」、「紹介派遣」などの他にもいろいろとあります。
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では、そのいくつかを詳しくご紹介していきましょう。
非公開求人とは
非公開求人については、「転職エージェント」や「紹介予定派遣」、「ヘッドハンティング」もご覧ください。
特に、転職エージェントが抱えている求人情報では、その約8割が「非公開求人」とされています。
非公開求人にする理由には、以下の3点が挙げられます。
公開求人で募集、採用までの時間がない
急な退職や異動などによる欠員補充では、募集~選考~採用という時間の余裕はありません。
転職サイトや情報誌などでは、求人を公開するまでにも日数がかかること、公開後にも求職者のアクション次第という受動的な立場になることなどから、転職希望者が既に多く登録している人材紹介会社にて、即時のマッチングを依頼することが多くなっています。
人材採用におけるコスト削減
もちろん、とにかく即時性を求めるだけに限りません。
非公開求人は、応募者の質をアップすることにも繋がります。
特に、大企業が求人を公開した場合、応募が殺到するというケースが多々であり、その履歴書全てに目を通して選考を行うには、莫大なコストがかかります。
その削減には、やはり人材紹介会社などを利用することが得策といえるのです。
極秘のプロジェクト、事業戦略に必要な人材のため
非公開求人の理由では、この理由がよく挙げられています。
当然ながら、「極秘プロジェクト」や「事業戦略」に関わるスタッフを公に募集し、競合他社に知られてしまっては意味がありません。
そのために、非公開求人とする必要があるのです。
重要ポストの採用を極秘で行うため
また、企業の幹部、経営陣などの上層部クラスを新しく募集する場合も、公開はされず、ヘッドハンターを利用することが多くなっています。
上層部クラスの欠員を公開してしまうことで、社員に不安を与えることにもなりかねません。
社内での混乱を避けるため
例えば、自身と同じポジションにて求人が公開されていたらどうでしょうか?
自身が異動になるのかもしれない、同じポジションの同僚が退職するのかもしれない、などと噂が立ち込め、社内が混乱する可能性が高まります。
さらに、求人情報の公開により、その内容と同じポジションで働く社員に、年収を知られてしまう可能性もあります。
そういったリスクを避けるためにも、非公開求人にする企業が増えています。
転職希望者による非公開求人のメリットとデメリット
・関連ページ >>一般的に転職するメリット・デメリットとは【詳しく説明】
メリット
企業が非公開求人とするには、できる限り求める人材にマッチした応募者を望んでいるからです。
中には、語学力に富んでいること、管理職の経歴があることなど、スキルと実績の高さが求められていることも。
ですから、既にスキルと実績に自信があり、現状よりステップアップを望んでいる人、さらなるスキルアップを目指したい人などには、転職エージェントなどが保有する非公開求人の利用がいいでしょう。
条件交渉なども転職エージェントに頼れますから、期待以上の転職ができるかもしれません。
デメリット
転職エージェントに非公開求人で応募したいと伝えたものの、他に有力候補者が選考に進んでいた場合や、通過率が低い場合などの理由から、エージェント側であえて応募しないという選択がされていることもあるようです。
もちろん、あくまでも転職希望者のためということで、大きなデメリットということではないですが、やはりショックを受ける人もいることでしょう。
ただ、最初から見込みがない求人企業に応募したところで、転職活動の時間を無駄に延ばしてしまったり、他のチャンスを逃すことにもなったりしますから、メリットとも言えるかもしれません。
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企業HPの採用ページを利用する転職方法
企業HPからの応募について
近年ではあまり主流とされてはいない求人の探し方として、「企業ホームページ」での採用情報やリクルートページが挙げられます。
そこで掲載されている現在募集中の求人情報を確認します。
ただ、注意しておきたい点として、HP上の求人情報が正しくない場合が多いということが言えます。
HP上に募集をかけるということは、企業にとってリーズナブルに行えるというメリットを持っています。
「誰かが見つけて応募してくれるでしょう」という緩さが企業の本音とも言えるのです。
つまり、全てとは言わないまでも、企業HPでの採用ページにおける情報は、信頼性が低いということに。
「募集中」とされていても、実際には募集を受け付けていなかったり、逆に「現在募集しておりません」と表示しているのに、実際は募集中であるということがよく聞かれます。
その理由に、企業HPで最新情報の更新作業をする担当が多忙であることと、その作業やメンテナンスを行うアウトソーイング側へのコスト要因が挙げられるようです。
企業HPの採用情報の内容を丸っきり信じて判断してしまうことは、NGと覚えておきましょう。
もちろん、転職活動に難航していて、とりあえず1社でも多く応募しておきたいという人は、HP経由での応募もいいかもしれません。
ほとんどの場合、返答があるまでに大体1~2週間もの時間がかかるということは覚悟しておきましょう。
企業へ直接問い合わせする場合
企業HPなどで採用に関する問い合わせ法がわかれば、直接電話やメールなどで指示通りに問い合わせてみるのもいいでしょう。
電話の場合は、
・騒音がないところからかける、携帯電話であれば電波状況、バッテリー量などもチェックしておくこと
・手元に求人広告や企業HPのコピーなど、筆記用具やカレンダー、履歴書などを準備しておくこと
・業界・業種ごとで多忙な時間帯を確認しておき、その時間帯を避けて問い合わせること
・氏名を含め自己紹介を丁寧・簡単にした上で、問い合わせること
を守るようにしましょう。
問い合わせ中に志望動機や簡単な経歴などを聞かれる場合もありますから、履歴書、または履歴書の下書きなどを準備しておくことは必須です。
メールでの問い合わせも、上記のポイントと同じ考え方で行います。
採用担当者は、採用しているかどうかの問い合わせのみならず、大量のメールを送受信することになりますから、その立場になることが肝心です。
「拝啓」や「時候の挨拶」は省き、「前略」で初めてOKです。
問い合わせの内容は常に簡潔、読みやすい構成を心がけ、自身の基本情報も提供した上で問い合わせることが基本です。
ポイントとして、
・「貴社への求人についてお問い合わせ」などと、件名は一目瞭然に
・長文はNG、読みやすさを重視すること
・携帯電話メールではなく、パソコンメールを利用すること
・個人アドレスを持っていない場合は、Webの無料メールでもOK
・トラブル防止のためにも、原則として添付ファイルはNG
などを守りましょう。
特に、メールアドレスについては、現職での企業ドメイン・ネーム入りアドレスの使用は絶対NGです。
個人のメールアドレスを使用することが大切です。
当然ながら、友人同士で送りあうような絵文字なども非常識ですから絶対に使用NGです。
何においても「完璧」がないように、企業の求人にも長所と短所があり、転職先探しの方法にも、どの方法が一番とははっきり言えず、個人の性質やライフスタイル、目指しているキャリアなどによって合う方法は違ってきます。
特に、転職活動を初めてする人、何から初めたらいいのかわからない人は、できる限り多くの方法を試してみるのもいいでしょう。
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