転職活動で必要となる「履歴書」と「職務経歴書」の書き方・内容について、悩む人も多いことでしょう。
まず、どちらも書類選考で重要とされる書類ですから、当然間違った書き方・内容は絶対NGです。
転職成功へと導くためには、履歴書と職務経歴書の違いについて理解し、書類を正しく作ることから始めなくてはいけません。
では、それらの違いをご紹介していきます。
履歴書と職務経歴書の違い～目的
履歴書の場合
意外かもしれませんが、履歴書は基本的に書類選考の判断材料になるのではなく、本人を確認するための書類、人事における情報として、内定後の保管用とされることが多々。
だからといって、手を抜いてもいいというのではありません。
応募者の顔写真や経歴などによって、第一印象が決定しますから、あくまでも丁寧に作成することを心がけましょう。
職務経歴書の場合
こちらは履歴書と違い、書類選考の判断材料とされます。
採用担当者の多くが、十分な自己PRができる職務経歴書を書けているかどうかで、書類選考から面接へのチケットを手にする応募者が決まるとしています。
履歴書と職務経歴書の違い～内容
履歴書の場合
上記で記した通り、履歴書は人事情報としての保管が基本的な目的とされますから、事実内容を正確に伝えることが重要です。
職務経歴書では、自身で自由にアレンジした形式での作成が可能ですが、履歴書は市販のものでOKですから、フォーマットに従い、正確に綴っていきましょう。
ちなみに、自身で形式も作成する場合は、以下の項目を含めて作成します。
・名前、生年月日、現住所、電話番号などの連絡先
・経歴（学歴、職歴）
・取得免許、資格
・志望動機、趣味や特技など
・通勤時間、配偶者、扶養家族数についてなど
・本人希望記入欄
職務経歴書の場合
職務経歴書で書類選考の判断が下されますから、応募者の意欲や強みを最大限にアピールすることが重要です。
職務経歴書で重要となる基本的な項目は、
・タイトル「職務経歴書」、年月日、氏名
・職務概要
・職務経歴
・活かせる経験や知識、スキル
・自己PR
・志望動機
などが挙げられ、分かりやすいフォーマットで作成します。
応募者には、「履歴書に志望動機の項目があるため、職務経歴書に書かなくてもよいのでは？」と感じる人も少なくないようですが、「書類選考に職務経歴書が使用されること」、「転職エージェントなどで推薦文を書いてもらう時に有利であること」、「書類選考だけでなく、面接にも有効であること」という3つの理由から、記述必須と言えます。
採用担当者は、実に多くの職務経歴書に目を通すわけですから、どの応募者よりも強い意欲を持っていることをしっかりとアピールするために、是非記載して下さい。
履歴書と職務経歴書の違い～内容量
履歴書の場合
履歴書では、市販以外に、ネット上からダウンロードしたものでもOKです。
※フォーマットのダウンロードや参考のために、「ハローワークインターネットサービス（https://www.hellowork.go.jp/member/career_doc01.html）」もチェックしてみて下さい。
形式は様々ですが、転職者向けや自由記入欄が広いもの、自己紹介書付きの履歴書もあります。
特に決まった形式はありませんが、悩んだ場合には「JIS規格」の履歴書を選ぶと良いでしょう。
職務経歴書の場合
こちらは、基本的に2枚で書くことが最適とされています。
たった1枚では、項目だけでも多岐にわたる上、十分な自己PRができません。
当然、応募先にしても、志望動機や意欲は全く伝わらなくなってしまいます。
逆に、3枚以上もの職務経歴書になると、分量が多すぎて読みづらく、かえって応募者が伝えたいことも採用担当者には伝わらないままになることが。
採用担当者は、短時間で多くの職務経歴書を読み、面接を受ける応募者を決定しなくてはいけませんから、分量が多過ぎる職務経歴書を嫌う傾向にあるといいます。
伝えたいことをシンプルながらしっかりとまとめあげることも、優秀な人材として1つのスキルですから、2枚にまとめた職務経歴書で読みやすく、かつ濃い内容に仕上げるようにしましょう。
そしてもう一つ、3枚以上の職務経歴書がNGである理由として、その印刷と保管が面倒ということも挙げられます。
企業の多くが「ペーパーレス化」を実現しており、社内文書は「2in1」で収めることが常識となりつつあるためです。
履歴書と職務経歴書の違い～書き方
履歴書の場合
履歴書は、入社後の人事情報として保管するための「私文書」ですから、多くの採用担当者は、手書きでもPC作成でもOKとしています。
職務経歴書の場合
職務経歴書は「ビジネス文書」という扱いになり、採用担当者や面接者、転職エージェントなどが目を通すことになります。
その共有には、メールやWebが使われることが多々であり、手書きの職務経歴書の場合、共有するためにPDF化する必要があるのです。
短時間で見やすく、保管もしやすいように、PC作成が好まれます。
双方の違いをご理解頂けたでしょうか。
上記のポイントに注意をしながら、採用担当者が惹かれるような書類作成を実践して下さい。
