昨今は現金支払いよりクレジットカードを利用して支払う人が大多数を占めてきており、現金で支払う人が3割、クレジットカードで支払う人が6割と、その決済の手軽さや現金を持ち歩かなくてもいいという点から多くの人がクレジットカードを利用しています。
しかし、クレジットカードの支払い方法も多様化している中で、リボ払いで支払いを行う人の中で、リボ払いの残高が一向に減らない・リボ払いが終わらないといったリボ地獄状態になっている人も多数存在しています。
本記事では、リボ払いが終わらない原因を解説しリボ払いの落とし穴や恐怖を理解しながら、リボ払いの残高を返済する方法やコツを紹介します。
- リボ払いはなぜ終わらない?元金が減らない理由
- リボ払いの仕組みと支払いの種類
- 減らないリボ払いの返済を早く終わらせる対処方法
- リボ払い地獄から抜け出すには任意整理が効果的
- リボ払いを払えない状態になる前にできる対策
- クレジットカードのリボ払いが払えないとどうなる?
リボ払いはなぜ終わらない?元金が減らない理由
リボ払いを利用する人の多くは、『リボ払いの返済が終わらない』『リボ地獄で返済が抜け出せなくてやばい』と感じていることが多いです。
なぜリボ払いが終わらないのか?なぜリボ残高が減らないのかをリボ払いのやばい理由を説明しながら解説します。以下がリボ地獄が終わらない原因と理由になります。
◎リボ残高の返済が終わらない恐怖の理由
- 手数料・金利が高いため支払い総額が利息で増えている為
- リボ払いの仕組み上返済が長期化しやすく終わらない
- リボ払いは利用状況が把握しづらいため気づかないままリボ地獄になっている
- 毎月の支払金額(弁済金)を低く・少なく設定しており返済が終わらない
- 毎月の支払金額(弁済金)の多くが金利・手数料であり、リボ残高が減らない
- リボ払いを使いすぎて元金が減らない
リボ払いの返済が終わらない理由を上記に記載しましたが、手数料・金利が高い点や返済が長期化しやすい仕組みである点などはリボ払い特有の特徴であり、リボ払いが終わらないように設計されていることがよくわかります。
以下で、そのリボ払いが終わらない原因を1つずつ解説します。
リボ払いの手数料・金利が高いため支払いの総額が利息で増えている
リボ払いの請求金額には、毎月の支払い金額の中に別途手数料(金利)というものを含んで支払い請求がきます。そしてそのリボ払いの年利の相場は約15%~約18%ほどと言われています。クレジットカード会社にもよりますが、平均は約15%ほどとなっています。リボ払いの年利を他の支払い方法の年利と比較した表が以下の表です。
◎リボ払いと他の支払い方法を比較
支払方法の比較 | リボ払い | 分割払い(2回までは無料) | カードローン | キャッシング |
---|---|---|---|---|
手数料・金利・年利 | 約15%~約18% | 約12%~約15% | 約2%~約15% | 約15%~約20% |
年利を他の支払い方法と比較してみてもリボ払いは他の支払い方法と比べても年利が高い事がわかります。アコムやアイフル、プロミスなどの消費者金融の年利が約15%~約20%のため、消費者金融で借りたキャッシング、借金と同じような同水準の年利を支払い続けていることがわかります。
『たった数%の年利でそこまで大きく支払い金額は変わらないのでは?』と思う方もいると思いますが、この数%の年利の差で支払いに苦しんでいる人がいることも事実です。実際に分割払いとリボ払いで同じ金額を支払った場合のシミュレーションが以下になります。
◎リボ払いと分割払いの支払い金額を比較シミュレーション
【例】100万円の支払いを24回払いで返済した場合(リボ払い:年利15%、分割払い年利12%で計算するものとする)
支払方法 | リボ払い | 分割払い |
---|---|---|
年利・手数料 | 約15% | 約12% |
支払金額(初回) | 50500円 | 48800円 |
支払総額 | 1163700円 | 1129800円 |
(JCBカード:ショッピングリボ払いのシミュレーションで計算)
同じ100万円のリボ払い支払いですが、リボ払いと分割払いで33900円も差が出てきます。支払い方法が違うだけで、手数料は大きく変わってくることと、リボ払いの手数料が高いことがわかります。
そのため、リボ払いを利用している人は手数料を多く支払っているため、なかなかリボ払いの残高が減らずに支払いが終わらない状態に陥ってしまうケースがあります。
リボ払いは返済が長期化しやすい
リボ払いの仕組みの特徴は、①手数料が高い点、②毎月の支払い金額を低く設定できる点、③どれだけリボ払いを使っても毎月の支払いがほぼ変わらない点です。
リボ払いのユーザーにとっては毎月の支払金額が一定であり、月々の支払い金額に負担を感じることは少ないため、リボ払いを安易に利用し続けてしまいます。
その結果として、リボ払いの残高が膨らみ、残高が膨らむと手数料も膨らむため支払い総額の金額が大きくなります。しかし、ユーザー自身で月々の支払金額を低く設定できるためリボ払いの支払いが長期化してリボ払いが終わらない、といったリボ地獄に陥ってしまいます。
リボ払いの利用状況が把握しづらく気づかないままリボ地獄に陥っている
リボ払いはリボ払いの残高の利用状況がわかりづらい点がデメリットとして挙げられます。多くのクレジットカード会社はリボ残高をWebページにログインしないと見れないように設定しているため、自身でリボ残高を確認しない限り、リボ残高を把握することができません。
そのため、毎月支払い金額が一定である安心感からリボ払いを多用してしまい、膨れ上がる残高や手数料に気づかないままリボ地獄に陥ってしまうといったケースもリボ払いの返済が終わらない1つの原因です。
リボ払いの毎月の支払い金(弁済金)を低く・少なく設定している
リボ払いはどれだけリボ払いの残高があっても毎月定額の支払い金額を支払い続けることで返済が可能ですが、支払い金額を低く設定しすぎると、純粋に返済期間がのびてしまうだけでなく、手数料も高くなってしまいます。
例として、10万円のリボ残高を毎月1万円と毎月3000円で返済した場合のシミュレーションを表で比較します。
◎リボ払いの返済期間による手数料を比較
【例】10万円のリボ残高を毎月1万円と毎月3000円で返済した場合のシミュレーション(金利は年利15%で計算するものとする)
リボ払いの金額 | 毎月1万円を返済 | 毎月3000円を返済 |
---|---|---|
元金 | 100000円 | 100000円 |
お支払い金額(初回) | 11027円 | 4250円 |
お支払い総額 | 106689円 | 121454円 |
お支払い回数 | 10回 | 34回 |
(楽天カード:ショッピングリボ払い 返済シミュレーションで計算)
このように、同じクレジットカード会社で10万円をリボ払いとして利用しているだけにも関わらず、毎月の支払金額が違うだけで14765円も多く手数料が発生してしまうこともあります。
また、当然毎月の支払金額が低いほど返済期間が延びてしまい、10万円のリボ残高を毎月3000円支払いで返済した場合、支払い期間は34か月と約3年もかかってしまい、毎月1万円返済と比較すると2年も返済期間が違うことがわかります。
リボ払いの毎月の支払い金(弁済金)の多くが金利・手数料に充てられている
リボ払いでは、毎月支払い金額を払っているはずなのにリボ残高の返済が一向に終わらないといったケースが見受けられます。リボ払いが終わらない原因の1つに、『毎月の支払い金額のほとんどが手数料であったため、リボ残高の支払いがほとんど進んでいなかった』というケースがあります。
具体的にどういったケースかというと、例えば100万円のリボ残高が残っており、毎月の元金の支払い金額を5000円に設定していた場合を表で解説します。
◎100万円のリボ払い残高を毎月5000円の元金を支払い続けたシミュレーション
100万円リボ払い | |
---|---|
支払い元金 | 5000円 |
毎月の支払い金額(初回) | 15273円 |
支払総額 | 2254257円 |
うち手数料 | 1254257円 |
この表からリボ払いの恐怖とやばい理由がわかります。100万円を利用して月5000円の元金を支払っているだけで手数料が毎月約10000円ほど加算されており、合計で15000円ほどの請求がきています。毎月の支払いの2/3が手数料にあてられており元金の支払いがほとんど進んでいない状態になっています。
そして毎月5000円の元金をリボ払いで返済した結果、支払い総額は100万円の元金が、手数料を含めると2254257円にも膨れ上がっています。結果として、元金の返済が進まない・リボ払いが終わらない状態、いわゆるリボ地獄に陥ってしまうことになります。
リボ払いを使いすぎて元金が減らない
リボ払いのやばい理由の1つとして、クレジットカードが停止しない限りリボ払いで支払い続けることが可能な点も挙げられます。
1回きりのリボ払いなら毎月の支払いを進めていけば返済しやすいですが、日常的にリボ払いを利用していると毎月リボ払いの返済をしていても、使った分元金が増えるため元金が減ることがありません。
またリボ払いの毎月の支払い金額(弁済金)以上にリボ払いを利用してしまうと、元金は増えてしまい、あわせて手数料も増えるためリボ払いの返済が一向に終わらない恐怖に陥ってしまいます。
リボ払いの仕組みと支払いの種類
クレジットカードのリボ払いを利用するユーザーの中には、『リボ払いが終わらない』、『リボ払いの残高が減らない』と終わらないリボ地獄に苦しむユーザーが一定数います。そしてそのリボ払いの地獄に苦しむ多くのユーザーはリボ払いの仕組みを理解しないままリボ払いを続けていることが原因で、残高が減らない理由にも気づかず支払いを続けていることが多くあります。
リボ払いの仕組みとは、『支払い金額の残高に応じて、毎月の支払い金額が一定になるように調整された支払い方法の仕組み』です。つまり、
『どれほどクレジットカードを利用しても、毎月の支払い金額がほぼ一定になる仕組みの支払い方法』だということになります。
リボ払いの多くは、『ショッピングリボ』と呼ばれる、クレジットカードを用いて買い物や会計などの支払いに利用されるリボ払いが一般的に利用されています。
リボ払いのメリットとしては、毎月の支払い金額が一定に調整されるため、①家計の管理がしやすい点や、②急な出費や手元に十分なお金がない時にも負担なく支払いを行うことができる点、③クレジットカード会社によるキャンペーンが豊富な点などが挙げられます。
リボ払いの種類 | 定額方式 | 残高スライド方式 | 定率方式 |
---|---|---|---|
支払い方法 |
・元金定額方式 →手数料は除いた定額の支払いを毎月返済する方法 ・元利定額方式 →手数料を含めた定額の支払いを毎月返済する方法 |
・利用残高に応じて 毎月の支払金額が変動 する支払い方法 |
・利用金額に応じて、一定の割合を掛けた金額を支払う方法 |
支払い例 |
カードの利用金額に関わらず毎月1万円を支払い続ける |
クレジットカードの利用残高が10万円以上の場合は毎月2万円を支払い、10万円以下の場合は毎月1万円を支払う |
(例:リボ払いの残高の毎月5%を定額で返済する場合) リボ払いの残高が15万円の場合の支払い金額は7500円、10万円の場合は5000円を支払う |
このように、リボ払いの支払い方法が『定額方式』の場合だと、支払い方法は毎月一定の金額の支払いになりますが、『残高スライド方式』や、『定率方式』を設定してリボ払いの支払いをしている場合、毎月の支払方法は少しずつ変動しています。
『リボ払い』とは何?
『リボ払い』とは、クレジットカードの支払い方法の1つとして存在する支払い方法を指し、リボ払いとして決済した金額(支払残高)に応じて、毎月の支払い金額があらかじめ決められており、その支払い金額に手数料(金利)と共に返済していく仕組みになっています。
ただし、リボ払いにも種類存在しており支払い方法が異なるため、リボ払い申し込みの時点で自身のリボ払いの種類を理解しておく必要があります。
(出典:日本クレジット協会『リボ払いの特徴と利用上の注意』)
クレジットカードのリボ払いは、毎月ほぼ一定の支払い金額を支払っていくことが一般的になりますが、リボ払いの支払い方法は3種類存在しており、それぞれ支払い方や支払い金額が変動するものも存在します。
リボ払いを利用する上で、自身がどのリボ払いの支払い方法を利用して支払っているか確認することも必要になります。
定額方式
定額方式は毎月あらかじめ決められた支払い金額(弁済金)を支払い続けるリボ払いの支払い方法です。定額方式には、『元金定額方式』と『元利定額方式』の2種類が存在しています。
元金定額方式は、手数料は除いた定額の支払い金額を支払い続ける方法です。
元利定額方式は、手数料を含めた定額の支払い金額を支払い続ける方法です。
元金定額方式と元利定額方式はどっちがいいかは一概にどちらがいいかは、状況にもよるため、その場に応じた判断が必要ですが、同じ1万円を払い続けていく場合、手数料を除いた1万円を支払う元金定額方式の方が早く返済できる可能性が高いです。
残高スライド方式
残高スライド方式は、リボ払いの残高によって毎月の支払い金額(弁済金)が変動する仕組みの支払い方法です。
例えば、リボ残高が10万円未満の場合は毎月の支払い金額は1万円、リボ残高が10万円~20万円の場合は、毎月の支払金額は2万円になる。といったように自分がリボ払いで支払った金額に対して、毎月の支払い金も変動するのが残高スライド方式の特徴になります。
定率方式(定率リボルビング方式)
定率リボルビング方式は、リボ払いを利用した金額(リボ残高)に一定の割合を掛けた金額を毎月支払い金額として返済していく支払い方法です。
例えば、定率が5%でリボ残高が20万円だった場合、200000円×5%(0.05%)で毎月最低1万円の支払いをすれば良いという方式です。
定率方式の特徴としては、毎月の最低限の支払金額(弁済金)が、が全体の数%で済むため、毎月の負担を抑えやすい一方で、返済期間が長くなり終わらないリボ地獄に陥りやすいことが特徴です。
減らないリボ払いの返済を早く終わらせる対処方法
リボ残高の返済が終わらない原因やリボ払いがやばい理由について解説しました。リボ払いは返済が終わりづらい仕組みになっているのですが、実際にそのリボ払いを完済してリボ地獄を脱出した人も多く存在します。
リボ払いを完済した人はどうやってリボ払いの地獄から抜け出したのでしょうか。以下がリボ払いを少しでも早く返す方法とリボ残高の返済を終わらせる方法です。
◎やばい!終わらないリボ残高の地獄から抜け出す方法
- 一括返済・繰り上げ返済を行い返済期間を早める
- 毎月の支払い金額(元金)を高く・多く設定する
- カードローンなどに借り換えして金利を下げる
- クレジットカードの支払いをボーナス1回払いなどにする
- 家族や身の回りの人からお金を借りる
- 債務整理を行いリボ残高を減額する
要約すると、『少しでも早く支払い金額(元金)を返済する』ことが、リボ払い完済へのコツだと考えられています。リボ払いが終わらない理由は膨れ上がる手数料と長い返済期間のため、これらをなるべく早く返すことで無駄な手数料や返済期間を省くことが非常に重要になります。これらの方法は、少しでも早くリボ残高を返済するための方法になっており1つずつ解説していきます。
一括返済・繰り上げ返済を行いリボ払いの返済期間を早める
リボ払いの返済方法には、『一括返済』と『繰り上げ返済』も存在します。一括返済はクレジットカード会社によっては早期返済とも呼ばれており、2種類ともリボ残高の支払いを早める事ができます。
リボ残高の支払いを早めることによって、支払わないといけないリボ払いの手数料・年利を支払わずに返済することが可能なため、手元に十分なお金がある時は、一括や部分的に返済を多くして少しでも早くリボ残高の返済をすすめることで、リボ地獄から抜け出すことができます。以下が一括返済と繰り上げ返済の違いや返済方法になります。
一括返済:リボ払いの残高(弁済金)を一括でまとめて翌月の支払いで支払う方法。クレジットカード会社にもよりますが、銀行口座から引き落としか指定口座に振り込む2種類の方法でお支払いが可能です。
繰り上げ返済:リボ払いの残高(弁済金)をいつもの支払いより多く支払う方法。例えば、毎月1万円の支払いのところを繰り上げ返済で2万円や3万円にして多く支払うことができます。少しでもリボ残高の返済を早めていくことで、リボ残高(元金)に対してかかる手数料を抑える事ができます。
リボ払いの毎月の支払金額(元金)を高く設定する
リボ払いの残高を早く終わらせるためには、リボ払いの毎月の支払い金額(元金)を高く設定することも有効な手段になります。
リボ払いの元金を上げることで、毎月の返済額は多くなりますが返済期間を早めることができます。また、こちらも余分な手数料や金利を省いて返済することが可能なため、返済期間を短くするだけでなく余分なお金を払う事なくお得にリボ払いを返済することができます。
カードローンなどに借り換えて金利・手数料を下げて返済する
リボ地獄を抜け出して早く返済を終わらせる方法の1つに、リボ払いより金利の低いカードローンに借り換えを行い、金利手数料を下げて返済する方法も有効な手段です。
リボ払いの年利が約18%でカードローンの年利が約15%だった場合、リボ払いからカードローンに借り換えるだけで3%も低く金利を下げる事ができます。
実際に年利が15%の場合と、18%の場合の支払い総額や支払い期間を比較した表が以下になります。
◎50万円を年利18%のリボ払いにした場合と年利15%のカードローンにした場合の比較
(※元金は毎月2万円を返済していることが条件)
リボ払いとカードローン | リボ払い(年利18%) | カードローン(15%) |
---|---|---|
年利(金利・手数料) | 18% | 15% |
支払い金額(初回) | 26410円 | 25342円 |
支払総額 | 596472円 | 580391円 |
うち手数料 | 96472円 | 80391円 |
(JCBカード:ショッピングリボ払いの返済シミュレーションで計算)
50万円をリボ払いで返済するのと比較して、カードローンで金利を下げて返済した方が16081円もお得に返済することができ、また返済額が減額できると比例して返済期間も短くなるため、早くリボ残高を返済することができます。
クレジットカードの支払い方法をボーナス1回払いに変更する
リボ払いの返済を終わらせるコツとして、今利用しているクレジットカードの支払い方法をボーナス1回払いに変更することもリボ払いを完済する方法の1つになります。
なぜかというとリボ払いを利用している多くの人が1回きりの支払いだけでなく、慢性的にリボ払いで支払いを行っていることが多く、返済しても返済してもリボの利用料金が毎月発生しているため、なかなか元金が減らないリボ地獄状態になっています。
クレジットカードの支払いをボーナス1回払いに変更することで、翌月以降のカードの支払いでリボ払いをすることが無くなり、リボ残高が増えるのを止めることができます。
また、ボーナス1回払いは手数料もかからないため、半年や数か月に1回まとまったお金が入ることがある時は、支払いをボーナス1回払いにして日頃の支払いをリボ払いで支払わないようにすることができます。
家族・親戚・知人・友人にお金を借りて返済する
リボ払いを終わらせる簡単な方法は、リボ残高を一括で返済してしまうことです。
しかし、手元にお金がない時や、リボ払いの元金や手数料が膨らみすぎてしまい一人で返済できない状態になってしまった時は、まず身近な家族や親戚・知人・友人にお金を借りれるか相談してみることもリボ払いの問題を解決する一つの方法と言えます。
お金を家族や知人から借りる事は恥ずかしい気持ちもありますし、お金の問題のため信頼関係がないと難しい事でもありますが、素直に自身の状況を伝えてしっかりとした頼み方でお願いすれば、お金を借りる事ができる可能性もあります。
債務整理を行いリボ払いの残高を減額する
リボ払いの残高を完済して終わらせる最後の方法が、『債務整理』です。
リボ払いは知らないうちにリボ残高や手数料が膨らみ続けてしまい、最終的には返済できない状態に陥ってしまうこともあります。
『毎月のリボ払いの支払いがいつまで続くのかわからない』、『リボ払いの完済の見通しが立たない』、『リボ払いが払いきれない』と悩んでいる人には、法的手続きである債務整理を行うことで、リボ払いの残高の返済ができる可能性があります。
なぜクレジットカードのリボ払いを完済する方法に債務整理が存在するのか、以下で説明します。
リボ払い地獄から抜け出すには任意整理が効果的
リボ払いの残高を完済したい・リボ地獄から抜け出したい・リボの残高を早く返済したいと考えている人には任意整理が有効とされています。
以下の説明では、そもそも任意整理とは何なのか?という点から、任意整理をしたらどうなるか・メリットやデメリットについて解説します。
任意整理とは何?
任意整理とは、債務整理と呼ばれる借金の減額や支払いの返済を助ける制度の1つの方法です。そしてこの任意整理は、リボ払いで膨らんだ金利・手数料を省いてカットする役割を持っています。
個人や弁護士とクレジットカード会社が借金の減額について直接交渉し、手数料を減額したうえで、3~5年という期間の中でリボ残高を返済していく仕組みになっています。
債務整理は、任意整理・個人再生・自己破産・特定調停の4種類が存在しますが、中でも任意整理は比較的生活に影響が少ないとされています。
任意整理をするとどうなるのか?メリットとデメリット
リボ払いの手数料を減額することができる任意整理は他の人にバレにくいなどメリットも様々ありますが、デメリットがないわけではありません。
任意整理は金融の事故ですので、それ相応のデメリットが存在します。任意整理をする前に任意整理するとどうなるのかをメリットとデメリットを確認しながら理解して債務整理を検討する必要があります。
◎任意整理のメリットとデメリット
任意整理 | |
---|---|
メリット |
・リボ残高に発生している手数料を減額できる ・手数料が減額されることによって毎月の支払額も減少する ・支払いの督促や催促がストップする ・弁護士に依頼するため自分で交渉しなくてもよい ・会社や家族に借金がバレにくい |
デメリット |
・金融機関のブラックリストに記録される ・5年~10年の間新たな借り入れができなくなる ・クレジットカードの利用、新規作成ができなくなる ・リボ払いの元金が減るわけではない ・安定した収入がないと任意整理ができない場合がある ・口座が一時的に凍結され利用できなくなる場合がある |
任意整理の最大のメリットは、リボ払いの手数料の減額を望める点です。リボ払いの残高が減らないことによって膨れ上がった利息を、弁護士がクレジットカード会社と交渉することで、手数料を減額し既定の年数で支払い続けていくことができます。
任意整理の最大のデメリットは、信用情報の機関に事故情報として登録されてしまう点です。債務整理は金融の事故になるため、任意整理をした場合も事故情報として信用情報機関に事故として登録されてしまい、いわゆる『ブラックリスト』入りしてしまいます。
このブラックリストに載っている間は、他社金融機関でもカードローンやキャッシングなどの新たな借り入れをすることができません。またクレジットカードを利用した支払いや新しくクレジットカードを発行することも非常に難しくなります。
また勘違いしやすい点が、任意整理をしたからといってリボ払いを利用した支払い金額(元金)が減るわけではありません。任意整理はあくまでもリボ払いの手数料を減額するだけですので、元金は毎月定額で支払い続けていく必要があります。
リボ払いの任意整理は弁護士に相談する
任意整理のクレジットカード会社との直接交渉を本当に検討しているなら、まずは金融の正しい知識を持ち任意整理の経験やノウハウを持つ弁護士に相談することが必要です。
任意整理には、多くの知識が必要な他、複雑な書類の手続きや書類の準備など用意しないといけないものがあるため、そういった面倒な点をまとめて行ってくれるのが弁護士です。また、クレジットカード会社との交渉も弁護士が行ってくれるため、自身で手を煩わせる必要がありません。
リボ払いを払えない状態になる前にできる対策
◎リボ払いが終わらなくて払えなくなる前にできる対処法
- リボ払いの利用状況や明細を確認して把握する
- 毎月の支出や出費の見直しをする
- お金がある時に一括返済・繰り上げ返済をする
- リボ払いを払えなくなる前に家族や知人に相談する
- リボ払いの毎月の支払い金額を高く設定する
ここまでリボ払いが終わらない時の対処法について述べましたが、そもそもクレジットカードのリボ払いが終わらなくて払えなくなる前に対策を講じておくことで、リボ払いを利用していてもリボ払いの地獄に陥るリスクを減らせる可能性があります。
リボ払いを利用している人は、リボ払いを放置せずに以下の対処法などを行いリボ払いの支払いが終わらない状態になる前にリボ払いの状況を把握する必要があります。
リボ払いの利用状況や明細、毎月の支払金額を確認して把握しておく
リボ払いにおいて、リボ払いの残高が膨らむ理由の1つに『リボ払いの残りの残高や利用状況を把握せずにリボ払いを利用し続けている』ことが挙げられます。
計画的なリボ払いの返済を行うのであれば、リボ残高を把握し無駄な出費を抑える事が必要不可欠になりますので、リボ払いを現在利用しているからリボ払いを継続して利用する、ではなく毎月の支払い状況とリボ残高をこまめに確認して把握しておくことで、リボ払い以外の支払い方法で決済することができます。
毎月の支出を見直しすることで出費を抑える
◎毎月の支出で抑える事ができる費用
- 生活費(電気代・ガス代・水道代含む)・食費
- スマホやインターネットの通信費
- 服や靴・アクセサリーなどのブランド品の購入
- パチンコ・スロットや競馬などのギャンブルによる浪費
リボ払いが終わらない状況になる前にできる対策の1つに、『毎月の支出・出費を抑える』ことも挙げられます。毎月の支出で簡単に抑える事ができる点は上記の4点です。
生活費や食費は、電気・ガス・水道の無駄遣いを止めることや、外食を減らすことで簡単に毎月のランニングコストを下げる事ができます。
スマホやインターネットにかかる通信費も、普段高いスマホ代を払っているのであれば格安スマホに乗り換えることで毎月数千円ほど費用を下げることが可能です。
また、ブランド品の購入はリボ払いで支払う事で欲しいものがすぐ手に入りますが、リボ払いの残高が一気に跳ね上がりかえって負担が大きくなります。ギャンブルは現金が減る可能性があるため、リボ払いの返済に困ってしまう可能性が大きくなります。
普段浪費壁がある方は、浪費を抑えるだけでもリボ払いを大幅に返済できますので、少しだけでも我慢してリボ払いの返済に注力することで早く返済することが可能です。
お金に余裕がある時に一括返済・繰り上げ返済を行う
リボ払いの返済はスピードが命です。早く返せば返すほど余計な手数料を省くことでき、早く返済かつ負担なく返済することができます。
リボ払いを利用中でも、手元のお金に余裕がある時はリボ払いの残高をまとめて一回で支払う一括返済、またはリボ払い残高の一部を大きく返済する繰り上げ返済を行う事でリボ払いの返済期間を早めることでき、かつ手数料による負担を大幅に減らすことが可能です。
リボ払いが払えなくなる前に家族や親戚や知人に相談する
リボ払いを利用している人の中には、『リボ払いをしていることが恥ずかしくて他の人に言えない』、『リボ払いしていることがバレたくない』と一人で解決しようとして、結果返済が終わらないリボ地獄に陥ってしまう人がいます。
リボ払いはれっきとした支払い方法の1つで認められており、欧米では主流の支払い方法でもあるため、リボ払いを利用することは恥ずかしくありません。
しかし、リボ払いが蓄積されて支払えなくってしまうと恥ずかしい思いをする可能性がありますので、払えなくなる前に家族や親戚、信頼できる知人に相談することで、具体的な解決策やアドバイスをもらうことができます。
リボ払いの毎月の支払い金額を高めに設定する
リボ払いの毎月の支払い金額は利用者で設定することが可能ですが、そのシステムに甘えて毎月の支払い金額を低く設定してしまうことがあります。
リボ払いの毎月の支払い金額を低く設定すると、その分返済期間が延びるだけではなく、毎月かかる手数料の負担も大きくなり返済に大きな時間とお金がかかります。
リボ払いは早く支払えればその分お得に返済できますので、日々の出費・支出の見直しをしながら自身が負担なく返済できる一番高い金額に設定しておくことで、早く返済かつ余分な手数料を払うことなく返済することが可能です。
クレジットカードのリボ払いは借金と同じ意識を持って利用する
よくある質問に『リボ払いは借金と同じですか?』という疑問がありますが、厳密に言うとリボ払いは借金ではありませんが、『支払いを分割して手数料をのせた金額を毎月返済する』という本質的な所では、リボ払いは借金と同じと言っても遜色ありません。
また、金利手数料が消費者金融と同じ水準かもしくはそれ以上だということを考えると、消費者金融でキャッシングなどの借金をするよりタチが悪い借金だと言えます。
以下の記事では、リボ払いが借金と同じだと考えられている原因や、リボ払いがやばい理由について述べております。ぜひご参考にしてください
(関連記事:『リボ払い』は借金と同じ?危険性ややばい理由を解説!)
クレジットカードのリボ払いが払えないとどうなる?
手元に支払えるお金がなくてリボ払いのリボ残高が支払えない場合はどうなるのでしょうか。結論から述べると、リボ払いが支払えないからと言ってリボ払いの請求が止まることはありません。請求は毎月滞納した分だけ請求が来るだけでなく、様々なペナルティが発生します。
◎リボ払いが払えなくなると起きるペナルティの一例
- リボ払いを滞納することによる『遅延損害金』が発生する
- クレジットカード会社からカードの利用を強制的に停止される
- 支払の督促状が届く
- リボ残高の一括請求が求められる
- クレジットカード利用者の信用情報に傷が入る
- 訴訟を起こされる
- 財産、給料などを差し押さえされる可能性がある
- 家族や職場に連絡される
あくまで一例ですが、これらは全て過去にリボ払いの支払いを滞納し続けた人が体験した事実の一部になります。
リボ払いの滞納は、遅延損害金などで更にリボ残高が膨れ上がるだけではなく、訴訟や差し押さえといった規模の大きい問題にまで発展する恐れがあります。
リボ払いの地獄に陥ってリボ残高を支払えなくなる前に、任意整理などを活用してできる限り負担のない形でリボ払いを返済していく必要があります。